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アルゼンチンタンゴの街、そして南米のパリ「ブエノスアイレス」 

南米大陸で2番目に領土が大きく、世界でも第8位の面積を持つ国、アルゼンチン。その首都ブエノスアイレスの町並みはまるでヨーロッパのようで、「南米のパリ」と呼ばれている。洗練された町には春を告げるジャカランダの花が咲き乱れ、タンゴの音色があふれていた。
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 11月のブエノスアイレスは、薄紫色のジャカランダ(現地ではハカランダと発音)の花が咲き乱れていた。街路樹にも公園にもたくさん植えられており、町全体が薄紫に包まれている。ちょうど日本の桜のようなイメージだ。ただ、ひとつひとつの花はリンドウのような形をしている。

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ブエノスアイレスは南米の拠点として1586年スペイン人によりラプラタ河の河口に建設された。移民たちは石畳の石までもスペインから運び、自分たちの国を再現することを目指した。このため、まるでスペインかイタリアかと思わせる町並みとなっている。 市内は48の地区に分かれているが、5月広場を中心とした官公庁がモンセラート地区。政治、経済の中心で、広場に臨んで立つピンク色の大統領府が目を引く。

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 1949年に大統領に就任した名政治家ペロンの妻エビ(エビータ)。美貌を武器に貧困からファーストレディにまで上り詰めた。その数奇な人生は映画やミュージカルにもなっている。大統領夫人になったエビータは、貧困にあえぐ人々の優遇政策、女性参政権の設立に努め圧倒的な人気を博したものの、一方では国政を私物化したとの批判も受けた。しかしがんのため33歳の若さで急逝したため、伝説として美化され今日まで語り継がれている。

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分厚いステーキのフルコース料理が終わり、人々は今か今かと薄暗い円形のステージに目を凝らす。すでに夜の10時半過ぎだ。やがてバンドネオンが奏でるタンゴのリズムに合わせ、一組のカップルにより情熱的かつ官能的な踊りが始まった。スポットライトさえ暗く、二人のシルエットの濃淡がステップを際立たせ、見るものに迫ってくる。まるで男女の駆け引きのようで、目が離せない。

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2000年にオープンした「エスキーナ・カルロス・ガルデル」はアバスト地区にある人気のタンゴ専門劇場だ。カルロス・ガルデルはタンゴ界の神様で、駅にも通りにも彼の名が冠されているほど。1890年生まれのタンゴ歌手および俳優であり、フランス生まれらしいが、ミステリアスな部分が多かった。そのカルロスが、人気絶頂の44歳のときに飛行機事故で亡くなったこともあいまって、国民的英雄としての神話に拍車をかけている。

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劇場の入り口には端正な彼の銅像が立ち、正装したスタッフが案内してくれる。もともとは1883年に立てられ、ガルデルもよく利用していたホテルレストランだったが、アールデコ様式とアールヌーボー様式を取り入れサロン風に建て替えられた。 1870年から1880年ころにブエノスアイレスの港町ボカ地区で生まれたといわれるタンゴ。ただしもともとは17〜18世紀に南米のフォルクローレ(民族音楽)やイタリアなどからの移民たちの音楽が混じって生まれたともいわれ、港湾労働者、船員や娼婦たちによってダンスが生まれ、ダンス音楽としてタンゴが育っていったという説もあるようだ。

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ブエノスアイレスにはタンゴ専門劇場「タンゲリーア」が約50軒ある。ただ、地元の人々にポピュラーなのが「ミロンガ」というパブとディスコをあわせたようなダンスホールで、老若男女が集まっている。ここでステップを教わり、夢中で踊っているうちにアルゼンチンの夜は更けていった。

文・写真●関川由都子
Text & Photo by Yutsuko Sekigawa
取材協力●コンチネンタル航空

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関 克久

関 克久

Sales & Marketing Div., GM at JTB USA Inc.,
旅行のプロデュースに携わって30年。趣味は写真。「百聞は一旅に如かず」旅に出て初めてわかるのは、実は故郷の良さなのかも知れません。旅は百薬の長がモットーです。
関 克久

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