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ウルグアイ サッカーの聖地モンテビデオと世界遺産の町コロニアル・デル・サクラメント

南米三大河川のひとつであるラプラタ川。アマゾン川ほどではないが、海を思わせる大きな川だ。川を挟んで、アルゼンチンの対岸にあるのがウルグアイである。日本の半分ぐらいの面積で人口は約330万人だが、牛の数は1,000万頭を超える。 ひとり当たりの牛肉年間消費量がアルゼンチンに次いで世界第2位というほどの牧畜の国である。

上写真: まるで大海のようなラプラタ川の夕景。 川は市民の憩いの場。


ブラジル、アルゼンチンという大国に挟まれ、また、スペインやポルトガルの支配を受けて小国の悲哀を味わってきた。1825年にブラジルから独立。首都モンテビデオは、川向こうのブエノスアイレス(アルゼンチン)の喧騒と比べると、ほんとに静かな町だった。国民の半分がこの町に住んでいるという。レトロな建物が続き、雰囲気はスペインの地方都市のような感じだ。

独立広場を境にして西側が旧市街、東側が新市街と分かれている。新市街のメインストリートは7月18日大通りだ。憲法発布を記念して名づけられたこの通りには、ホテルやレストラン、ショップが軒を並べるウルグアイ一の繁華街だ。

そのモンテビデオから内陸方面に30キロもドライブすると、肥沃で広大なパンパ(大草原)が広がり、自分の周りがすべて地平線という風景が広がっている。モンテビデオでお会いした日本大使は「ウルグアイは国全体が本当に静かです。
地元の人々は“ストレスを感じない国”と誇りに思っています」と語ってくれた。

写真:ウルグアイ首都モンテビデオトリスタン・ナルバハの日曜青空市
 
 
 
 
 
 

 
左写真:ウルグアイは良質のワインを産することで有名。特にタナ種で造られたワインは国際的に評価が高い。
右写真:売る具アイの豪快な焼肉料理。 味付けは塩のみでじっくりと焼く。

第1回ワールドカップ開催地および優勝国はウルグアイ
先日行われたサッカーのワールドカップ南アフリカ大会で、ウルグアイは大活躍。4位に入り、その名を全世界に知らしめた。FIFAの世界ランクでも16位から一気に6位へと大躍進。何を隠そう、ウルグアイは「サッカーの聖地」でもあるのだ。

 第1回ワールドカップ(1930年)が開催されたのがモンテビデオで、しかも主催国ウルグアイが優勝したからだ。ブラジルで催された第5回大会でも優勝している。 そのとき会場となったのが、モンテビデオのセンテナリオ・スタジアム(上写真)。現在も使われており、たまたま今回の取材中に、国内で一番人気があるチーム「ペニヤロール」の試合を観戦することができた。この競技場にはサッカー博物館がある。サッカーファンなら泣いて喜ぶ、ワールドカップ第1回大会の写真や当時のユニフォーム、歴代のサッカー資料などが展示されている。

 


  石畳に歴史が刻まれたコロニア

 

アルゼンチンのブエノスアイレスからラプラタ川を高速フェリーで渡ること1時間、国境を越えたところにコロニア・デル・サクラメント(通称コロニア)の町がある。旧市街から北に5キロほど行ったところに広がる河岸は、ラプラタ川に面したリゾートとして人気があり、対岸のアルゼンチンの人たちが、このエリアに別荘を所有している。

 コロニアは1977年にスペインの支配下に置かれるまでは、ポルトガル領の貿易港として栄えた。岬の突端部分に旧市街(歴史地区)が広がっていて、マヨール広場を中心に城壁や城門、灯台、サンランシスコ修道院が残されている。コロニア最大の見どころは、スペインとポルトガルの植民地時代の面影をそのまま残す街並みだ。1995年、この古い街並みが世界遺産に登録された。 まるで水彩画のような石畳の風景だ。

歴史の街を散策していると、カンドンベの太鼓の調べが聞こえてきた。石畳と青空に強烈な太鼓の音が反射する。カンドンベとは、19世紀に、アフリカ系住民がこの国に持ち込んだ大中小の太鼓だけのリズム中心のブラックミュージックだ。白人層にも浸透し、夏のカーニバルの主役となる。

上写真:ウルグアイの民俗音楽のカンドンベは大中小の太鼓が主役のリズム中心のブラックミュージックだ

 演奏グループはマヨール広場からラプラタ川に向かって行進し、暮れなずむ川に向かって最後のパフォーマンスをして解散した。原始的な息づかいが聞こえてくる素朴な音楽。狭い路地の角々に設置されたライトから黄色の光が雨に濡れた石畳に投げかけ始められている。光の幾何学模様が潤んだり揺れたりしていた。

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【参照サイト】
文・写真●森本剛史
Text & Photo by Takeshi Morimoto
協力:メルコスール観光局、
J T B コミュニケーションズ
トラベルライフ編集室

 

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