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パリス審判で白の王者となったシャトー・モンテリーナ・シャルドネを仕立てたマイク・ガーギッチのワイナリ『ガーギッチ・ヒルズ』 ”Grgich Hills”

1976年、フランスのそうそうたるワインを破り当時無名だったカリフォルニア・ナパバレーのシャルドネ世界一に選ばれました。ワイン界に衝撃を与えたこのテイスティングはギリシャ神話に例えて『パリスの審判』と呼ばれます。

世界を驚かせたパリスの審判で白の王者となったシャトー・モンテレーナのシャルドネを仕立てたのがワイン・メーカーのマイク・ガーギッチ氏だったのです。

当の本人は自分が作ったワインが審査されていた事も知らず、パリからいきなり祝福の電報が来て一瞬困惑したんだとか。それと同時にワイン界に大きな変化が訪れると感じたガーギッチ氏はパリスの審判の優勝を機に独立、Grgich Hills Wineryを設立しました。

マイク・ガーギッチはクロアチアの出身で、首都ザグレブ大学在学中に教授から「カリフォルニアはパラダイスだ」という言葉に感銘を受け当時ユーゴスラビアだった自国を離れアメリカに移りました。

当時革新的だったBeaulieuRobert Mondavi Wineryなどを転々とし、ガーギッチ氏はナパのワイン界の陣頭に立っていたAndre TschlistcheffRobert Mondaviと共にワイン作りに励みます。それらを経て1972年にChateau Montelena Wineryでワインメーカーとして入り、後にパリスの審判と覇者となるワインを作り上げます。

Grgich Hillsでは1976年の「パリスの審判」で白ワインのNo.1となった1973年のシャトー・モンテレーナがディスプレイーされています。シャトー・モンテリーナ・ワイナリーにも1本ありますが最後の1本は英国のワイン愛好家が1万1325ドルで落札したとの事。

生まれ故郷のクロアチアにもワイナリー(Vinarija Grgic) を建てたり、ジンファンデルぶどうの先祖はクロアチアのものと突き止めたりと、何かと祖国のワイン界を盛り上げているガーギッチ氏です。ナパのワイナリーでも誇らしげにヴィナリヤ・ガーギッチのボトルを飾ってあります。

春のワイナリー青々と茂った葉はありませんが、新芽が出ていてまた幹の切れ目からキラキラと輝く樹液が染み出ているのがみられます。

祖国クロアチアで育つような無農薬の有機栽培ブドウに切り替え、自分たちの敷地(エステート)で栽培したブドウにこだわりもあって、Grgich Hills Wineryは2007年に名前をGrgich Hills Estateへと変えました。

そんなガーギッチ・ヒルズでは先日マイク・ガーギッチ氏90歳の誕生日を迎えたばかり!今も尚現役で、ワイナリーでも見かける事も珍しくありません。Grgich Hills Estateで、現在も活躍するワイン界の革命児に会ってみてはいかがでしょうか。

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【参照サイト】
Grgich Hills Estate
http://www.grgich.com
1829 Saint Helena Highway
Rutherford, CA 94573
(707) 963-2784

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関 克久