スロバキア共和国の首都ブラチスラバは、オーストリアの首都ウィーンに近く、治安が良い静かな街です。周辺諸国からのアクセスも良く、鉄道やバスが数多く運行されていて観光に便利。ドナウ川に面した旧市街には中欧の可愛らしい建物が並び、丘の上にはおとぎ話のようなお城が建っています。
何はともあれ、まずはブラチスラバ城へ。旧市街を見下ろす西の高台にそびえる四角い城は、四つの角のそれぞれに塔を持ち、そのユニークな姿から「ひっくり返したテーブル」と呼ばれています。
ブラチスラバ城
12世紀建造、14世紀にゴシック様式の要塞に改築。ブラチスラバがハンガリー王国の首都となった16世紀からは国の中枢として栄えました。18世紀には女帝マリア・テレジアの居城ともなったそうです。テレジアが好んだとされるクリーム色の壁が可愛らしいですね。現在は城内に歴史博物館と音楽博物館が併設されています。
城の近くにある聖マルティン教会までは、下を見て歩きましょう。道路に、小さな王冠のマークが埋め込まれています。これは、戴冠式を終えた王様の行進のコースを示すもの。1563年から1830年までの間に、11人のハンガリー国王がここ聖マルティン教会で即位しました。そのうち7人が女王で、1740年に即位したマリア・テレジアも含まれています。14世紀初頭に建てられた初期ロマネスク様式の教会は尖塔を持ち、その先にも王冠が載っています。
ブロンズ像
旧市街地は、中欧の趣あふれる美しい街並み。地元アーティストたちによるブロンズ像が各所に見られるのも、遊び心の一環でしょうか。かつて城壁で囲まれていた街には、現在も一つだけ門が残されています。
ミハエル門
ミハエル門は14世紀建造。ミハルスカー通りの北端に位置し、上部の塔は武器博物館になっています。最上階のテラスからは旧市街が一望できます。門の近くにある中央広場（フラブネー広場）は、中世の時代から街の中心でした。正面にある建物はゴシック・バロック様式の旧市庁舎。現在は歴史博物館になっていて、スロバキアでも最も古い公共建築物だそうです。広場の一画には噴水や日本大使館もあります。
by ST
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