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大分県 別府温泉で砂湯・泥湯と冬の味覚を楽しむ

湧出量と泉質の数が日本一という別府温泉。まさに温泉のデパートといったところだが、その別府でちょっとユニークな砂湯と泥湯、そして冬ならではの味覚を楽しんだ。

                                 
<あちらこちらから湯煙りが上がる鉄輪(かんなわ)温泉>

多彩な温泉のなかでも、別府のシンボルとして見逃せないのが竹瓦温泉。明治12年(1879)に創業した共同浴場で当初は竹屋根葺きだったが、改修で瓦葺きになったことから、その名が付いたという。

じんわりと効く砂湯と体が浮く泥湯

浴場はふたつあり、入って右手は普通の温泉で左手が名物の砂湯。番台で専用の浴衣を受け取り、脱衣所へ。ここですっぽんぽんになり、浴衣に着替えて浴場に行くと、左右に砂を敷き詰めた浴槽が広がっている。浴槽の大きさは縦約6m、横約5m。

<温泉の力が実感できる竹瓦温泉の砂湯> 

砂は川砂を使用しています。敷き詰めた後に約60度の熱いお湯を入れ、1時間ほどしてよく温まったら湯を抜いてお客様に入っていただきます」と、砂をかける係の女性。  彼女は手際よく体の形に砂を掘り、その上に浴衣のまま横たわる。両足から順にお腹、胸へと温かい砂がかけられていく。肩が埋まるほどすっぽり砂に埋もれてしばし。じわりじわりと額に汗が浮かんできた。なんというか、首回りや背中のあたりがとても心地好い。温泉の力が直接体に入り込む感じだ。およそ10分で砂湯から出て脱衣所脇のシャワーで砂を落とし、さらに上がり湯でさっぱりして終了。人にもよるが、平均すると入浴時間は10分から20分程度だという。 次は、別府ならではの泥湯。別府温泉保養ランドにある泥湯は、文字通り温泉が溶け込んだ泥の湯に浸かるものである。最初はちょっとたじろぐが、ぬるっとした感触と、浮力が大きい故の不思議な浮遊感は、忘れられない思い出となるだろう。

<一度は試してみたい別府温泉保養ランドの泥湯>

さて、冬の別府の味覚といえば天然トラフグ。老舗の「ふぐ松」で刺身とちり、そして雑炊を堪能した。刺身は特産のカボスと秘伝のタレを調合したぽん酢でいただく。シコシコした切り身に、やや濃厚なタレが絶妙に調和する。ぶつ切りのちりと、味わい深い仕上げの雑炊の旨さも格別だ。

<「ふぐ松」の天然トラフグコース>

フグとともに忘れられないのが、豊予海峡で獲れる関アジと関サバ。こちらは「みなみ丸合歓」で味わった。並んだ刺身は、その切り身のおおぶりなのにもびっくりだが、切り口がぴんと立っている! たまり醤油につけて関アジから口に入れると、力強い弾力性とたっぷりした脂ののりにまたまた驚かされた。次に関サバ。こちらもコリコリとして、とてもサバとは思えない食感だった。

<「みなみ丸合歓」の関サバ(手前)と関アジの刺身>

【文】
木村小左郎(Kosaburo Kimura)
【写真】
中山剛明(Takaaki Nakayama)
【協力】
別府市観光協会、別府市観光まちづくり課
N PO法人ハットウ・オンパク
JTBコミュニケーションズ トラベルライフ編集室

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