中東はシリア、デリゾールの賑やかな商店街を抜けるとデリゾール橋が見えてくる。もっと大きな橋を想像していたが、車がやっと一台通れるくらいの幅でちょっと拍子抜け。古代メソポタミア文明で有名なユーフラテス川はすぐそこだ（･∀･)つ。
ユーフラテス川は全長約２８００キロメートル。トルコを源流とし、シリアを通過して、お隣を平行して流れるチグリス川とイラクで合流し、最後は一気にペルシア湾に流れ込む。古代から「肥沃な三日月地帯」として文明が栄えた地域である。
早速橋を渡り対岸にあるちょとした公園まで歩く。ここでもすれ違う学生たちに声をかけられる。アジア人は相当めずらしいのか、持っている物なんでもかんでも質問攻めにあう。彼らは近くの大学で勉強しているようで、片言の英語が通じた。ここのところ筆談ばかりだったので久々に会話をした気分になった。
公園からすぐの川岸でユーフラテス川の水に手を入れてみる。思ったより水温が低い。まずは手を洗ってみる。そばにいたおじさんが怪訝そうな顔でこちらを見ている。体が水の温度に慣れたところで顔に水をかけてみる。チラっとおじさんを見ると、水を飲めというジェスチャーをしている。飲んでみようかとも思ったが、この先のことを考えると大事をとってやめておくことにした。
旧約聖書などにも出てくるユーフラテス川。水をバシャバシャしながら古代の人々もこの偉大な水を頼りに文明を築いていったと思うと、ちょっと感慨深い思いに浸ってしまった。気を取り直して来た道を逆戻りして橋を渡る。さあ、次はドゥラ・エウロポスへ行く交通手段を探さないと。 ［by Su-Z］
