南部で最も美しく歴史が息づく街「サウスカロライナ州、チャールストン」

「アメリカで最も美しい町はどこ?」という質問には、多分ボストン、サンタフェ、サンアントニオ、サンフランシスコ、最近はセドナなどが挙げられるのでしょう。

美しいという定義は何なのかによりますが、17~18世紀の建物が街の至るところにあり、今も日常的に使われているという点と、その日常の上質な生活の匂いが歴史と美しく調和されているという点では、サウスカロライナのチャールストンがかなりトップにランキングされるのではないでしょうか?

チャールストンは言うまでもなくサウスカロライナ州で最も旧い港湾の街。 ニューヨークのマンハッタンが西のハドソン川、東のイースト川に挟まれた細長い島であるのと似ていて、チャールストンは西のアシュレイ川と東のクーパー川に挟まれた半島の先が旧市街の歴史地区になっています。 歴史地区があるところは、レストランやブランド店が軒を連ねる南北に走るキング・ストリートを中心に約2キロメートル四方のエリアですので、歩いて廻ることも十分に可能です。

キング・ストリートは車が2台通るのがやっとの細い通りで、歩道も2~3人が並んで通るとすれ違いができない程狭いですが、銀杏並木ならぬ、椰子の木が植えられていて南国情緒をかもし出しています。 300年以上も経ていると思われる旧い建物にアバクロやブルックスブラザースのモダンなショーウィンドーが映えていますが、アメリカでもこれだけの歴史的な建物が1箇所に凝縮して、ショッピング通りになっているところは、あまり無いのではないでしょうか?

街の至るところに教会がありますが、隣接された墓地には1600年代、1700年代の墓碑がまだたくさん残っています。 普通の砕けた石のように見える小さな墓碑もあるので、中に入る時は足の踏み場に困ってしまいます。

またチャールストンはユダヤ人にユダヤ教を認めた最初の植民地という事もあってユダヤ人も多く住んでいるそうで、ニューヨーク、ニューポート、サバナに継いで4番目に旧いシナゴーグ(Kahal Kadosh Beth Elohim)があります。 シナゴーグというよりはギリシャ神殿のような立派な建物です。

街には高いビルは無いので、教会の細く空に突き出した尖塔が街のスカイラインになっているため、「聖なる市」" The Holy City"と長い間呼ばれてきたのだそうです。日曜日には地元の信者が家族連れで礼拝に来ていました。 チャールストンの歴史地区の住民はほとんどが白人のようで、観光客もどちらかというと白人が多い感じです。 港にはカーニバル・クルーズが停泊していました。 カスタム・ハウスの直ぐ裏手がポートになっています。

チャールストンは、Charles Towneとしては1670年にアシュレイ川の西岸にイギリス人の群落として誕生し、1680年にカロライナ植民地の首都として現在の位置に移ったそうです。 その後イングランド、バルバドスからの殖民が増え1840年までは北アメリカで第5番目の都市にまでなったとの事。 それでも当時の人口はたったの29、000人でした。 現在の人口は約13万人だそうです。

1752年に建てられたチャールストン最古の教会として有名な、セント・ミカエル・エピスコパル教会、ひときわ高い建物で街の中心にあるセント・フィリップ・エピスコパル教会などがありますが、セント・フィリップ・エピスコパル教会は、実は1682年に建てられたものが焼失したため現在の位置に再建されたものだそうです。

チャールストンは2キロ四方の狭いエリアに300年以上も前の歴史的建物が多く存在し、すごい事は、今も普通にその建物が住居やオフィス、ギャラリーやレストランに日常的に使われている事です。しかもその歴史的な景観、風情、情緒を損ねることなく、住民も観光客もマナーをわきまえていることですね。1日で全てを見ることはできませんが、是非2泊くらいは滞在してじっくりチャールストンを味わってみてはいかがでしょうか?

 

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関 克久

関 克久

Sales & Marketing Div., GM at JTB USA Inc.,
旅行のプロデュースに携わって30年。趣味は写真。「百聞は一旅に如かず」旅に出て初めてわかるのは、実は故郷の良さなのかも知れません。旅は百薬の長がモットーです。
関 克久

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