メトロポリタン美術館で3/5-6/16まで『源氏物語』展を実施中。普段日本美術を展示をしている2階のGalleries223-32コーナーを入れ替えて特別展となっています。ひごろ海外で日本の展示をしていても、「日本にいるときに見ればいい。」と思って通過してしまうことが多いのですが、これだけの総合展示会は日本ではみることができません。メトロポリタン美術館だからでこそ！ という集大成になっていますので、ぜひ訪問されることをお勧めします。
＜ポイント＞
１、石山寺の再現
紫式部が源氏物語を書いたといわれている石山寺の本堂を再現しています。実際一般公開の前日に石山寺の和尚さんを呼んでお清め式が行われました。
２、世界中の所蔵箇所から展示物がメトロポリタン美術館に集められました！。
ハワイやインデイアナ美術館などアメリカの所蔵箇所と日本の国立美術館、石山寺、姫路市など11にも及ぶ日本の所蔵箇所より美術品を運んできた総合展示となっています。読書スペースの奥には国宝の俵屋宗達の1641年作の屏風（1.52メートルｘ3.55メートル）が飾られていました。日本の世田谷区にある静嘉堂文庫所蔵。 ただし最初の6週間のみ展示でした。さすが国宝は扱いが違います。紙本金地著色源氏物語関屋及澪標図 俵屋宗達筆 六曲屏風一双
３、源氏物語が日本で伝えられた様子を室町時代、江戸時代、現代と時代にそって展示がされているので その時代の特徴が表現されています。
よりよくわかり楽しめる展示方法だと感心しました。江戸時代のイラストは、江戸にはやった歌舞伎と源氏物語4章夕顔を合同で描いたパロディとなっていて、あまりの雰囲気の違いにはじめは源氏物語と関係があるものとは気づきませんでした。
室町時代
室町時代の源氏物語 挿絵つき
江戸時代の紫式部
奥村政信（1686-1764）画 見立紫式部図
1710年の版画作品
江戸時代 歌舞伎との合わせ
歌川圀芳（1797-1861）画
源氏雲浮世画合（げんじぐもうきよえあわせ）
夕顔矢間氏の室織江
絵に描かれているのは歌舞伎赤穂47士の妻織江。
４、最後は大和和紀のマンガ『浅き夢みし』の作成の様子を絵コンテを含めて動画で紹介していました。
6/8（土）には作家ご本人をよんでメトロポリタン美術館内でハーバード大学教授のMelissa McCormickとトークショーが行われました。作家ご本人の調査方法や小説に基づきどのように絵を描くかというようなお話がきけて、来場者は皆さん満足されていました。
Yamato Waki
Death of Genji
このオーガナイズのセンス さすがメトロポリタンです。
by クッシー
The Metropolitan Museum of Art（メトロポリタン美術館）
1000 5th Ave,
New York, NY 10028
https://www.metmuseum.org/
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