スキャグウェイには4日目の朝6時に到着。出発は20時15分。約100年前ゴールドラッシュの時代に誕生した街で、ここではホワイトパス鉄道の旅がおすすめだ。カナダのホワイトパスまで急峻な渓谷をナロウゲージの鉄道で登っていくさまはスリル満点。
5日目、いよいよアラスカ・クルーズのハイライト、トレーシーアームだ。ジュノーの南約80km、入り組んだフィヨルドの行き止まりに広がる、神秘的なソーヤ氷河を船から眺める。ソーヤ氷河はアラスカ最南端の氷河のため、ダイナミックな崩落のシーンが見られる可能性が高いのだ。しかし、今回は水中に浮かぶ氷河が多くて、あと30分という地点より先には進めなかった。残念。
それでも山から海へ流れこんでいるようなソーヤ氷河を少しでもよく見ようと、デッキでは防寒着や手袋を身に着けた乗客が身を乗り出すように双眼鏡を覗き、氷河を背景に写真を撮り合っている。
6日目の早朝、ケチカンに到着。丁度ジムでヨガのクラスに参加していた。ケチカンは街の真ん中に停泊する。先住民族のトリンギットの夏の漁場として栄えたところ。トーテムポールはこのあたりから発祥したそうだ。
(写真:ケチカンで人気の乗馬ツアー)
(写真:ケチカンの街、人口はたったの600人)
ゴールデン・プリンセスはまさに巨大なホテルがそのまま移動しているようだ。揺れはほとんど感じない。レストランは3つのダイニングルームのほか24時間オープンのカフェテリア、イタリアン、メキシカン、ステーキハウスもある。夜食やハイティーも楽しみだ。 外は氷河でも、船内は暖かい。フォーマルに装う日には肩を出して思い切りおしゃれをしたい。ただ、ショールなど羽織るものがあると便利だ。
さて、カジノも豪華なショー、ビンゴゲームなどのアトラクションもクルーズ気分を盛り上げるが、ゴールデン・プリンセスでなんといっても人気のイベントが、「シャンペン・ウォーターフォール」。最後のフォーマルナイトの晩、5デッキのグランド・プラザにシャンペングラスが高く積み上げられ、シャンペンが注がれる。シャンペンサービスのあと、希望者にはシャンペンを注ぐ写真を一人ずつ撮ってくれる。セレブ気分が味わえるし、後で写真を購入できるので、ぜひおすすめしたい。
その後は乗客が打ち解け、輪になって踊ったり、それぞれにバーでお酒を楽しんだり、ディスコへ行ったりして、熱い夜は更けていった。
翌日の19時、カナダのビクトリアに入港。緯度が高いのでまだ明るい。暮色から夜にかけてのエクスカーションを楽しみ、23時59分にシアトルに向け出港、8日目の朝シアトルに到着。市内観光をしながら空港へ行き、帰途に着いた。
ゴールデン・プリンセス SHIP DATA
運航会社:プリンセス・クルーズ社
船籍: バミューダ
建造年: 2001年
総トン数: 109,000t
全長: 290m
全幅: 36m
航海/速力:24ノット (時速44km)
喫水: 8m
乗客定員: 2500人
乗組員数: 1100人
世界3大クルーズ・エリアに選ばれているアラスカ・クルーズその①を読む・・
文・写真●関川由都子 Text & Photo by Yutsuko Sekigawa
協力●JTBトラベルライフ編集室
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