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カントリー音楽の中心地 テネシー州ナッシュビル "アメリカ人の心の故郷"

カントリー音楽の中心地  ナッシュビル

東西に広がるテネシー州。そのほぼ真ん中に州都ナッシュビルが位置している。ナッシュビルといえばカントリー音楽の都である。この町が“Music City U.S.A.”と呼ばれるようになったのは、1960年代、この町にレコード会社と録音スタジオが次々とオープンし、カントリー音楽をはじめ、いろいろな種類の音楽レコードが生まれたからだ。町全体が音楽に包まれ、通りを歩くとどこからかバンジョー、フィドル、ギターの音色が聞こえてくる。

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ラジオの公開中継から広がったナッシュビル・サウンド。 ダウンタウンの高層ビルに囲まれた古めかしいライマン公会堂。茶色の外壁に白い窓枠が美しい。古めかしい南部特有の雰囲気をぷんぷんとさせた建物だ。この建物を語らずしてナッシュビルの音楽の歴史はない。 もともとライマン公会堂は1892年、トーマス・ライアンという蒸気船の船長によって建てられた礼拝堂兼集会堂であったが、音響効果が優れていたので音楽会にも利用された。

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1925年、ナッシュビルのラジオ局WSMが、土曜日の夜カントリーの曲を流す番組「グランド・オール・オープリー」を始めた。1943年から収録舞台はライマン公会堂に移され、公開生中継が始められた。ナッシュビルは音楽の都への一歩を踏み出したのだ。ナッシュビル・サウンドは全米的に有名になり、ナッシュビルの町はカントリー音楽の代名詞となった。

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「僕もライマン公会堂での公開放送を見たことがあります。各地のアマチュアバンドからプロまで馳せ参じ、カントリーの祭典のように盛り上がりましたね」と感慨深く語るのはマイク伊藤さん。ミズーリ州のブランソンで大活躍している日本人ミュージシャンだ。「僕をアメリカに駆り立てたのはカントリー音楽。その発祥の地がこの公会堂ですものね」。この放送を通じて、ナッシュビル・サウンドの名前は全米に知れ渡るようになる。

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74年、番組の中継会場は郊外の「グランド・オール・オープリー・ハウス」に移ったが、番組は現在も続いている。第2次世界大戦中にも中止されず、82年間もオンエアされている世界一の長寿番組だ。あのエルビスもこの番組を聞いていたという。 このラジオ番組のショーを見に行くと、4400もの席はほとんど満席。ライダーズ・イン・スカイ、マイク・スナイダー、コニー・スミス、パム・ティリス、ビル・アンダーソン、ジミー・ディケンスなど16人もの往年のシンガーが出演した。まるで「演歌の祭典」といったアットホームな雰囲気。収録はリハーサルなしのぶっつけ本番だと聞いた。

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面白いのはバックステージ・ツアーだ。ショーの最中に舞台裏を見て回るツアーのことで、楽屋でチューニングしているスターに出会えたりする。舞台の袖からの演奏風景も楽しめた。

「グランド・オール・オープリー・ハウス」の周辺はミュージック・バレーと呼ばれ、一種の音楽テーマパークになっている。その中心は「ゲイロード・オープリーランド・リゾート」だ。15階建てのホテル全体がガラスのドームにすっぽりと覆われ、滝を配したジャングルの中には川が流れ、そこをボートが進んでいく。

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客室数2881室、巨大なコンベンションセンター、7つのレストラン、ショップ、アクティビティ、ショーなどが充実していて、館内を歩いている人の半分は宿泊者じゃないといわれている。一種の大人のテーマパークの趣がある。 ライマン公会堂での公開放送はなくなったが、公会堂周辺は今もナッシュビル・サウンドの中心であることには間違いない。

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近くのブロードウェイ沿いには「トゥーティーズ・オーキッド・ラウンジ」「ブルーグラス・イン」「ロバーツ・ウエスタン・ワールド」のライブハウスが軒を並べ、実力派のミュージシャンが毎日演奏をしている。また、通りには有名な「グルーン・ギター」がある。店内にはギブソンなどアメリカ製品のビンテージギターから最新のエレキギターまで幅広く取り揃えている。日本のミュージシャンがナッシュビルに来ると必ず訪れる店だ。

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ナッシュビルの街角に佇む。いつでもどこからか風に乗って軽快なカントリー&ウエスタン・ミュージックが聞こえてきた。やっぱり「アメリカ人の心の故郷」の町である。

有名なライブハウス「ブルーグラス・イン」

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文・写真●森本剛史、Text & Photo by Takeshi Morimoto
協力●JIC旅の販促研究所

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