フロリダ州 フロリダ・オレンジと海の幸 東海岸のメキシコ湾と大西洋に突き出したフロリダ州は、気候も温暖で「サンシャイン・ステート」と呼ばれる。
フロリダのグレープフルーツの生産は世界の60%を誇る。とくに南北320kmの細長いインディアンリバー地域は一大生産地。ちょうど大リーグ、ドジャースのキャンプ地であるベロ・ビーチのあたりだ。フロリダ産のグレープフルーツは皮が薄くて果汁が多く、糖度も高い。世界一おいしいという分析が出ているという。グレープフルーツは抗酸化、ダイエット食品として認知度も高まっている。
マイアミの高級スーパー「ザ・フレッシュ・マーケット」では、食材の豊富さとディスプレイに圧倒された。オレンジでもトマトでも、実に芸術的に積み上げられ、まるで絵でも描いているようだ。調理済みや半調理済みの惣菜も大量にどれも美しく並べられている。どこのスーパーでも商品が彩りよくディスプレイされている。
フロリダではシーフードももちろん楽しめる。水産会社を訪ねると、大きな冷蔵庫のようなところで巨大な魚の解体や輸出用のパッキングなどが行われていた。興味深かったのはマグロ。日本のように尾の部分の断面のほか、えらに近いほうにストローのようなものを差し込んでその部分の身も取り出して並べていた。マグロはそれだけ、外観だけではグレードの判断が難しいということなのだろう。 マイアミではニューヨーク生まれのアレン・スッサーさんのレストラン「シェフ・アレンズ」を訪ねた。パリでフランス料理を学び、1986年にマイアミで開業したアレンさんは、エビやイカ、タコ、ハタなど恵まれたシーフードに南米のスパイスやココナッツを使うなど、「ニュー・ワールド・キュイジーヌ」で全米でも人気のシェフだ。さらにオーガニックの野菜、ハーブ、グレープフルーツやマンゴーなども積極的に取り入れている。見た目もきれいでヘルシーだ。
変わったところではアリゲーター。フロリダでは食用アリゲーターの養殖や野生のものの捕獲が行われている。この解体現場を見た。アリゲーターは背開きで実にきれいに解体できる。革は乾かした後、染色してブーツやバックに。肉はまるで鶏のささみのよう。空揚げにすると、鶏とは少し味わいが違い、魚のようでもある。このアリゲーターも日本に輸出したいようだが、果たして……?
日本は残念ながら食品の自給率が低い。そしてかつてないほど食への安全性への関心が高まっている。今こそ輸入食品を正しく理解することが必要だろう。マイフード事務局ではアメリカンフードの多様性や安全性などへの理解を深めるために、情報提供やレシピコンテストを行うなどの活動している。やはり口に入るものは素材を理解し、安心して取り入れたいものだと思う。
文・写真●関川由都子 Text & Photo by Yutsuko Sekigawa
協力●JIC旅の販促研究所
取材協力●myfood事務局 www.myfood.jp
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