イギリス・チェシャー州 「不思議の国のアリス」と英国庭園巡り庭好きの英国人は自分の庭を競って公開する。なかでも、住民1人あたりの一般公開庭園数が英国でもっとも多いといわれているのがチェシャー。『不思議の国のアリス』の作者ルイス・キャロル生誕の地だ。ロンドンから飛行機で約1時間のチェシャーを訪ね、英国人の生活に根付いた庭園の文化にふれた。
バラ咲き匂う憧れの英国庭園 3500軒の個人の庭も一般公開 春から初夏にかけて、多くの英国人は城の庭園や植物園、個人宅の庭園などを訪れ、バラを鑑賞する。それはちょうど、春になると日本人が桜を見に出かけるのに似ている。
まずは、チェシャーで最も美しい庭園を持つといわれているチャムリーカッスルへ。「遅れちゃう、遅れちゃう」と懐中時計を持つウサギを追いかけて少女アリスは不思議の国へと迷い込む。ゴシック様式の城をバックに鮮やかな色のバラが咲くこの庭園は、まさに『不思議の国のアリス』の世界を思わせる。
アリスの物語の面影が残る城壁に囲まれた街、チェスターチェシャーは『不思議の国のアリス』の作者、ルイス・キャロルが生まれた地。彼が洗礼を受けたオールセインツ教会のステンドグラスの一部には、少女アリスや白うさぎ、猫、トランプの女王などの登場人物が施されている。 物語 には、いつもにやにや笑っているチェシャーキャットが登場する。
おいしいチェシャー産の牛乳を飲んだ猫は思わず微笑んでしまうことから、ネーミングの由縁のひとつとされているのだとか。 チェシャー州の州都チェスターでは、その牛乳で作られたチーズを売る店や、アリスをイメージして部屋ごとにデザインを変えているティールームなど、物語の世界を楽しめる店がいくつかあるので、ぜひ立ち寄りたい。(写真:チェスターの街を囲む城壁の一部である西門。1897年に時計が設置され、ロンドンのビッグ・ベンの次に古い時計台となった)
またチェスターは、ローマ時代に建てられた城壁に囲まれている歴史ある街。城塞都市は英国内にいくつかあるが、チェスターは最大の規模を誇る。城壁の上は3kmほどに渡って遊歩道になっており、10m前後の高さから街を見下ろしながらの散策は楽しい。 街なかのカフェやブティックの地下店舗では、ところどころにローマ時代の居住跡や柱などが突如として現れる。洋服や靴が置かれたショーケースやモダンなインテリアと、むき出しの遺跡が並んでいて、そのコントラストが面白い。
(写真:オールセインツ教会に残るステンドグラス「ルイス・キャロル窓)
『不思議の国のアリス』を彷彿とさせるチャムリーカッスルでは、鮮やかなピンクのバラが満開だった
下の写真の高さ 5mはあろうかという巨大なトピアリーは、アーリー・ホール&ガーデンズの代表作だ。
文●足立尚子 Text by Hisako Adachi
写真●目黒ヨシコ Photo by Yoshiko Meguro
協力●JIC旅の販促研究所 取材協力●英国政府観光庁 ヴァージン アトランティック航空
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