ピュリツァー賞、トニー賞を受賞した名作「Angels in America」を、ブロードウェイで見てきました！ - スタッフブログ｜JTB ルックアメリカンツアー

ずっと見たいと思っていた、エンジェルス・イン・アメリカを見てきました。ネタバレしない程度に、簡単にこの作品を紹介します。エンジェルス・イン・アメリカは、1980年代のニューヨークが舞台。その頃まだ、エイズに関する正しい認識がされてませんでした。エイズは、ゲイの人だけがかかる癌だと言われていた時代に、エイズに侵された同性愛の人たち、そしてその周りの人々の人生が描かれた作品です。第一部「至福千年紀が近づく」と第二部「ペレストロイカ」の2部構成で、約7時間30分に及ぶ超大作です。

劇作家トニー・クシュナーの作品で、1993年にピューリッツァー賞戯曲部門、トニー賞で演劇作品賞を受賞しています。テレビ・ドラマ化もされていて、エミー賞、ゴールデングローブ賞を獲得しています。日本では、WOWOWで放送されていました。今回の公演は、絶賛を受けたロンドンのナショナル・シアターの新プロダクションのニューヨーク公演です。演出は「夜中に犬に起こった奇妙な事件」と「戦火の馬」で、トニー賞の演劇演出賞を受賞したマリアン・エリオットが担当しています。ステージを上下、左右、前後、フルに使った演出は、圧巻です。

エイズ患者プライアー・ウォルター役は、映画「アメイジング・スパイダーマン」で、ピーター・パーカー/スパイダーマンのイケメン俳優アンドリュー・ガーフィールドが熱演しています。メル・ギブソン監督の「ハクソー・リッジ」でアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされていてます。アメイジング・スパイダーマンの頃よりだいぶ大人になっていました。そして、彼の演技がすごかった。

ベテラン・コメディ俳優のネイサン・レインが隠れた同性愛者の弁護士のロイ・コーンを演じています。ロビン・ウィリアムスと共演した映画「バードケージ」などで知られる、ネイサン・レインは、ブロードウェイミュージカル「プロデューサーズ」と「ローマで起こった奇妙な出来事」で、トニー賞のミュージカル主演男優賞受賞を受賞している実力派です。ネイサン・レインは私が大好きな俳優さんの一人で、今回、生ネイサンを見るのを、ものすごく楽しみにしていました。ネイサン・レインは、この作品中、ロイ役の他に２役にこなしています。油断すると見逃しそうな役なので、それが彼だと気づくと得した気分になります。ちなみに、ネイサンが演じる、ロイ・コーンは、実在したニューヨークの検察官/弁護士の生涯を元にしたキャラクターなんです。検察官時代には赤狩りの中心人物として知られ、弁護士時代には、ドナルド・トランプも顧客に持っていた人物なのだそうです。

第一部と第二部のチケットをバラバラに選んで買うことはできませんした。第一部の日時を選ぶと、その公演とセットになった第二部の日時が決まっています。私たちは、土曜日の昼に前編、同日夜に後編を見るチケットを買いました。その他に、2夜連続でみる公演や、同じ曜日に2週続けて見る公演がありました。私たちは、劇場に２回足を運ぶより、１日でまとめて見ちゃいたいと思って昼夜続けてみる日を選びました。第一部と第二部とも、２回ずつインターミッション（小休憩）がありました。第一部と第二部の席は同じですが、一部の後、全員、手荷物も持って、一旦会場を出ます。第二部の入場までには、約２時間あって、私たちは、その間に、早めの夕食をとりました。午後1時から第一部が始まって、第二部が終わったのは、11時頃。最後まで飽きさせないストーリー、演出で、思ったよりも短く感じました。正直、結構疲れましたが、長時間をみんなで共有した結束感と達成感が、なんとも言えませんでした。行ってよかった！ブロードウェイでの公演は、6月30日までの18週間だけの限定ですので、お早めに。