ルクソールからアスワンに向かう途中にエドフとコム・オンボがあります。車でいったので、検問所が何箇所もありました。写真は検問所近くでムバラク大統領のポスター。
長距離道路は2車線しかなく、走っている車はあまりなく、これをハイウェイというかどうか分かりませんが、信号はまったくなかったです。カイロでも信号はほとんどなかったけど。ここはハイウェイ休憩所のコーヒーチョップの看板です。このミススペルを見ると日本人としてはとても親近感を持ってしまいます。WCと書いてありますが、とても入れそうなところじゃなさそうでした。
そしてエジプトではハイウェーにはロバまで走ってます。しかも逆走で。Matrixのトリニティがハイウェーをバイクで逆走したときはきっとすごい特撮だったでしょうが、特撮なしでハイウェーをロバで逆送できるエジプトの道路事情っていいですね。
エドフのホルス神殿に到着しました。ホルス神殿は首都がアレキサンドリアになった前後(BC237~BC57)に立てられた、ホルス神を祭る神殿です。ホルスは鷲の神でオシリス神とイシス神の子供です。これが入り口です。
これがホルス神。鷲の姿だとあんまり威厳は感じませんね。
ホルス神殿はグレコ・ローマン時代に立てられたため、カルナック神殿のような大きな像はないそうです。古代エジプトの、どの神殿も入り口にある柱ほど高く、奥に進むとだんだん低くなり、至聖所は一番低いそうです。柱の上部はハスの花、パピルスの花、やしの木などのデザインですがローマンの影響が色濃く(コリント式?)出ています。
レリーフの神々の顔は削られているところがいたるところにあります。ローマのキリスト教徒はエジプトの異教の神を祭った神殿が許せなくて、傷つけたそうです。エドフのホルス神殿は保存状態が極めて良好でローマ人がレリーフの顔を傷さえ付けてなければと本当に残念です。
ここがホルス神殿の王と神官しか入れなかった至聖所です。
天井の絵はバックグラウンドが紺色で星の模様になっているのが多々あります。王家の墓も天井は星模様が多々ありました。
天井が黒くなっているのは、カルナック神殿と同様にここでもやはりローマ人が料理したかららしいです。このススはいったい何を作ってたんでしょうか。毎日さんまでも焼いていたような感じです。
エジプトは野良猫、野良犬がいっぱいいます。動物を家の中で飼うことは宗教上だめらしいです。なので、動物は外で飼うので、野良猫なんだか、飼い猫なんだかまったくわかりません。ルクソールのホテルでも猫が何匹かいました。朝食のバッフェからソーセージを持ってきてあげたりしているのはきっと私だけじゃないと思います。
エドフから車で1時間ぐらいでコム・オンボ神殿に着きます。コム・オンボ神殿もエドフのホルス神殿と同じ頃プトレオマイオス6世によってBC200ごろに着工し、プトレオマイオス12世で完成しました。
コムオンボはナイル川の氾濫による侵食とホルス神殿同様にローマのキリスト教徒により、壁のレリーフがそがれているため、保存状態はあまりよくないです。
この神殿を壊したものは天国にいけると言うローマのキリスト教徒による落書きがあるそうです。なので、ここのレリーフも顔などは削りとられています。下は奴隷のレリーフなのにご丁寧に顔を削った跡があります。ローマ軍は奴隷のレリーフも削ってます。首がロープでつながれてたり、片腕がなかったり、片足がなかったりするのが奴隷のレリーフだそうです。戦争で負けて、奴隷として重労働させられて、その後に手足を切り取られるってぞっとしますね。
コムオンボで有名なのはクレオパトラのレリーフが残っていることです。
プトレオマイオス朝はアレキサンダー大王がペルシャを破ってエジプトに凱旋入場したのが24歳の時で、このときはエジプト人たちに救済者として迎えられアメン神の息子として神官からも歓迎されました。マケドニア軍の将軍であったプトレオマイオスが大王亡き後幼少のアレキサンダー2世の摂政となり、幼少の王亡き後、王権を獲得しました。この時が文化の中枢で、ギリシャの時の天才たちは、アレキサンドリア等に留学にきて、ギリシャ文明最後の花園となったそうです。その後プトレオマイオス4世の時に放蕩と贅沢につかりきって腐敗していた王朝は衰退し、クレオパトラ7世がジュリアスシーザーがローマの権力を握った時にエジプトを何とか救いたくて自分自身を贈り物として送った話は有名です。
ローマ人が作った像です。
コム・オンボは高台にあって、そこから見えるナイルがとってもきれいでした。
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