サンフランシスコで思いつく料理と言ったら、まず頭に浮かぶのは大きなダンジネス・クラブ(蟹)か、ブレッドボウルに入った熱々クラムチャウダー。でも、ちょっと待ってください!!港町サンフランシスコには、知る人ぞ知る「隠れた郷土料理」があるんです。
その名はCIOPPINO(チョッピーノ)。蟹、アサリ、エビ、イカ、白身魚などをトマトソースでじっくり煮込んだ、イタリア風ブイヤベースと言った風情のコクのあるシチューです。その昔、サンフランシスコに住みついたイタリア系移民の漁師達が、その日の漁で余った魚介類をトマトソースとスパイスで煮込んで食べていたのが始まりと言われています。正真正銘、サンフランシスコ発祥の郷土料理なんですねー。
本日は、このチョッピーノを美味しく食べさせてくれるお店を紹介します。チョッピーノは、料理としてはダンジネス・クラブに比べて知名度が低いので、クオリティの高いお店を探すのも一苦労。
やって来たのは、その名もCIOPPINO’s !!! 料理名が看板になっているあたり、チョッピーノに対する情熱とやる気が伺われます。
テラスも雰囲気が良くてお洒落。
店内は、思わずカンツォーネが聞こえてきそうな位陽気なイメージ。これからやってくるチョッピーノへの期待は膨らむばかりです。
まずはお腹を落ち着かせる為、軽い前菜を。こちらはブルスケッタ。ローマトマトとバジル、ニンニクがシンプルで美味しい!
そしていよいよチョッピーノ登場です。
じゃーん。中央に盛り付けてあるのはダンジネス・クラブの剥き身です。通常は殻のままスープに入っていますが、キッチンに頼むとこの様に食べやすく処理してくれます。
お味は期待通り、いやそれ以上でした。様々な魚介がこれでもかと言う位てんこ盛りなので、コクのある良い出汁が出ています。トマトソースと良く合っていて、日本人に好まれそうな味付けです。
そしてやっぱり食べたいガーリック・ローストクラブ。殻のまま出てくると圧巻ですね。
手がベトベトになってしまうのがやや難点ですが、日本ではまずお目にかかれない味付けです。たっぷりのガーリックバターでローストされた蟹はしっかり味付けがされています。がっつりお腹いっぱい食べたい方にお勧めです。
次はチョッピーノとどっちを食べたら良いのか、一口毎に迷ってしまう位美味でした。
デザートはやっぱりイタリアンスイーツ定番、ティラミスでしょう。更にクリームブリュレ・チーズケーキもオーダー。
ティラミスは本家本元の貫禄が、チーズケーキは日本のそれのようにクリーミーで、どちらも満足度120%でした。
CIOPPINO’sはフィッシャーマンズワーフ・エリアの東端に位置しています。場所が中心地から離れているせいか、味が良い割りには比較的お値段が良心的に設定されています。穴場レストランとして、これからも看板料理・チョッピーノを出し続けて欲しいものです。
ほんっとうに美味しかったので、また来ます(笑)。
<八重 in San Francisco>
【参考】
CIOPPINO’S
400 Jefferson Street,
San Francisco, CA 94109
1(415) 775-9311
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