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200年の歴史をもつニューヨークの老舗ブルックスブラザーズが破産法を申請

アメリカ

200年に亘ってニューヨークの歴史の一部を担ってきた老舗衣料店のブルックスブラザーズが7月8日にCHAPTER11(破産手続き)を申請しました。

海外初の店舗が1979年日本の青山店であり、個人的にも親しみをもっているブランドだったので、とても残念なニュースとなりました。

ブルックスブラザーズはボタンダウンのシャツマドラス生地などおしゃれで質のいい商品を売りにしてるブランドです。歴代のアメリカ大統領たちも、1865年にリンカーン大統領がポロコートを利用、最近では2009年のオバマ大統領の就任式のスーツで着用していました。

創業者ヘンリー・サンズ・ブルックスは1818年に一号店をニューヨークのダウンタウン キャサリンストリートチェリーストリート(マンハッタンブリッジとブルックリンブリッジの間くらい)にオープンさせます。船が第一の交通手段であったこの頃のサウスストリートシーポートの周りは帆船が大量に停泊し賑やかだったことでしょう。

ブルックスブラザースが創業したころはニューヨークが政治的にも経済的にも大成長を遂げている時期でした。

1788年憲法制定会議によりニュヨークが初代の首都となる。(2年後に首都はフィラデルフィアに移転)
1789年ウォールストリートにあるフェデラルホールでジョージワシントが大統領に就任。
1811年には碁盤目上に道路をつくる計画がまとまる。

ミュージカルでも有名なアレクサンダー・ハミルトンは、ニューヨーク・ハーレムに住居をもち、ニュージャージーの決闘で1804年に亡くなっています。

この時期ニューヨークの人口は急激にふえます。
(参考:Demographics of New York City )(カッコ内は前年比)
1790年  33,131人 (+51.5%)
1810年  96,373人 (+59.3%)
*1810年にはニューヨークは全米1の都市人口となります。
参考までに2019年は 8,336,817人(+2.0%)

ヨーロッパではフランス革命(1789年)からナポレオン遠征(1799-1815)と長い戦争状態に入ったためアメリカへの難民としての人の流入が多くなった時代です。

アメリカ史の大家・猿谷要先生の本にこんな記述がありました。(抜粋)
織物業者は、水夫や西への開拓者用にジーパンなど丈夫な服を作り冬の間に金持ち用の高級服を作った。小規模に作っている業者が多い中、1818年に創業したブルックスブラザーズのように70人くらいのまとまった規模で営業するところもあった。

 

ニューヨークの200年の歴史に重要な位置を占めていたブルックスブラザース。
ありがとうございました。日本では営業を続けていくそうです。アメリカでの復活も期待したいものです。

by くっしー

 

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