エジプト館のどちらかというとマイナーな美術品や工芸作品のご紹介です。エジプト館を入ってすぐ左にあるミイラの棺の頭の部分にあるカラフルな模様です。
「shawabti of yuya」(ミイラ片の小人物像)シダーの木でできていて木目もはっきりと残っています。引き締まった顔の表情といい、全体のバランスといい大変美しい像です。
Shawabtiを入れておく木箱です。
ほんの5cm四方の箱です。当時の小物がたくさん残っていますが、どれも今でも通用するようなものばかり。また収納する箱もちゃんと寸法が合っていて、当時のエジプト人の几帳面さが伺えるようです。
小さなハサミのような道具、スプーンのようなすくうもの。
ほうきのようなもの、釣り針のようなもの、太めの縫い針らしきもの、お線香立てみたいなもの、いろんな道具が残っています。
これは木でできた鼻と唇の破片。アメンホテプ3世のものではないかと書いてあります。どこかで鼻と唇のない木の像が展示されているかもしれませんね。
これは干しブドウなどの穀物。数千年も経てそのまま残っているのが驚きですが、まだ食べられるでしょう。当時の食生活はどうだったかわかりませんが幸せそうな顔をした像が多いところをみると充実していたのかもしれません。
これは、祭事の道具”Ritual Vessel”とあります。紀元前3000年のものだそうです。丸い円の下に手で支えられたリボンがありその下に取手がついていますが、これが十字架のような形になっています。「サンダルの紐」という表形文字で「生きる」を意味する古代エジプト語の「アンク」がありますが、その名がついた葬儀用の護符などに使用されたのでしょうか。
ナイフのつかか、なんらかの道具の取っ手に使われたような感じのものです。王の力を誇示する象徴のライオンの口の中に頭が出てきています。高貴な人の持ち物だった事は間違いないと思います。
これもなんらかの道具のようです。ひとつひとつの像にそれぞれ表情があって面白いです。ひょっとすると子供のようにも見えますが、祭事に使われた道具なのでしょう。
黄金の腕環。内側にも文字が彫られています。トトメス3世の3人のMinor Wifeの墓にあったものだそうです。今でも通用するデザインですが、こんなに高価なものは日常には使えませんが。。
第18王朝のころの家族の像。いわゆる名もない一般庶民の像だそうですが、ふくよかな顔をして仲好さそうな家族に見えます。他の王の像と違い、頭が大きめで6等身位に見えます。
第18王朝時代のカバの牙でできた一種の打楽器だそうです。牙を2つに割いてできています。踊りおどる際のリズムを保つために使われたのだそうです。
これはほんの2cmほどの頭像で、まったく目立たないところにありますが、なんとなく顔が東洋系で日本の仏像にも似た顔立ちをしています。
アメリカ随一のコレクションを誇るメトロポリタン美術館のエジプト館ですが、ここデンドール神殿は有名ですね。911の直後ここのスペースを借りきって日本から旅行関係者数百人を呼んで「ニューヨーク復興支援パーティー」を行いました。当時の願いがかなって今はまた以前のようにたくさん日本から、そして世界中からニューヨークを訪れる人が増えて来ました。うれしい限りです。
Metropolitan Museum of ART
1000 Fifth Avenue at 82nd Street
New York, New York 10028-0198
212-535-7710
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